「性に興味を持ち始めた子どもに、どう伝えればいいか分からない」
「ADHDの特性もあり、場面に応じた行動の区別が難しく心配です」
こうしたご相談が、最近続けて寄せられています。
特に思春期を迎える前後のお子さんの場合、
学校では保健の教科書の一部としてしか扱われず、
ご家庭でも「どう話せばいいか分からない」「話すと嫌がられる」といった課題があるようです。
発達特性のあるお子さんへの配慮
ASDやADHDなどの発達特性がある場合、
「どこまでがOKで、どこからがNGか」という社会的なルールの境界が理解しにくいことがあります。
たとえば、
- みんなの前で性的な言動をしてしまう
- 公共の場で性的な動画を見ようとする
- プライベートと公の区別が曖昧になってしまう
といった行動に、保護者が戸惑うケースも少なくありません。
誰が伝える?どう伝える?──年齢ごとのおすすめアプローチ
性教育は、「一度話せば終わり」ではなく、段階的に伝えていくことが大切です。
幼児期〜小学校低学年
- 親が、絵本や本を使いながら「プライベートゾーン」の考え方を学ぶ
- 「触られて嫌なことは、ちゃんと言っていい」など、自己決定の基本を伝える
小学校中学年〜高学年
- 友達同士で性の噂が広まる前に、一度講師の先生による性教育を受ける
- 「性って何?」という入口から、やさしく正しい情報を届ける
中学校入学前後
- さらに踏み込んだ内容を、信頼できる性教育の専門家に伝えてもらう
- 思春期特有の悩みや、ネットとの付き合い方も含めて学ぶ
子どもが素直に聞きやすい「伝え手」を選ぶ
家庭で話すと「恥ずかしい」「気まずい」と感じる子どもも多いため、顔見知りではない講師の先生から学ぶスタイルはとても有効です。
- 専門性がある
- 第三者として、冷静に語れる
- 子どもたちも素直に受け取りやすい
という理由から、信頼できる外部講師による性教育を取り入れる放課後等デイサービスなども増えています。
最後に
性について正しく学ぶことは、「自分を大切にする力」に直結します。
特に思春期のお子さんにとっては、正しい知識と安心できる環境が不可欠です。
誰にどのように話してもらうか悩んだときは、相談支援専門員にご相談ください。
担当者会議などで、誰に、どのように話してもらうことがベストなのか、話し合いましょう。
リンク
コメント